マイナス金利ってどう?

マイナス金利とは、今まで町の銀行(市中銀行)が日銀にお金を預けると利子がもらえていたのに、逆に手数料を取られる状態になることです。

たとえば、あなたが銀行にお金を預けて利子を貰っていました。ところがある日から預けるのに保管料がかかることになってしまいました。あなたならどうしますか?

当然、預けないで自分で管理しますよね?

銀行も同じです。日銀に預けず、銀行内で何とかしようとします。

そもそも、銀行の業務とは、庶民から集めたお金を事業をする経営者に貸して収益を得るわけです。

庶民から集めるときは安い利子を払い、経営者に貸す時は高い利子で貸すことで、その金利差で儲けます。(利ざやを稼ぐわけです)

しかし、借りる人が少なくて、銀行内にお金が残ってしまった時には、日銀にそのお金を預けて利益を出します。なぜなら、庶民に払う利子より、日銀に預けた時に得られる利子の方が高いので、何も努力をしなくても利益が出るからです。

今、この日銀に預けるときの利子がマイナス、つまり、預けると手数料がかかる状態になってしまったわけですから、うかうかしていられなくなったのです。

そこで銀行が取る対策というのは、

1、庶民から預かっている預金の利子を少なくする

現在、多くの銀行の預金金利は0.001%です。100万円を1年預けて、10円の利子です。笑っちゃいますよね。お金の調達コストを極力低くしています。さらにいえば、銀行はお金を預けてほしくないのです。

2、融資を増やす

当然、本来の業務をもっと頑張ることもするでしょう。日銀に余ったお金を預けることが出来ないから、経営者にもっとお金を借りてください、とお願いをするわけです。

 

日銀の狙いとしては、上記の2です。

市中の銀行に対してもっと貸し出し(融資)を増やして自分で稼ぎなさい、経営者に投資を促しなさいという意図があると思いますが、残念ながら今の日本にはそれほど強烈な需要はありません。

なぜなら日銀の金利は日本の景気の状態を表すので、マイナス金利は日本の経済状態があまり良くないことを自ら示しています。

我々経営者としてこの状況を活用する方法としては、銀行に少しでも金利の低い融資を交渉し、借り入れコストを安くすることでしょう。

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