物を買うとき、価格コムやアマゾンさらにはヤフオクまで調べて、合い見積もりや比較をするのは現代では当たり前のことです。
ちょっと前では、家電量販店が他店の安いチラシを持参したら、値引きをしてくれるというのがありました。
では、企業経営者がお金を銀行から借りるときはどうでしょう?
メイン銀行だけに交渉をして、他の銀行には交渉をしないのではないでしょうか?
そもそも「お金を借りることは悪いこと」という認識がありませんか?
日本人のお金に対する認識として、お金を借りることはよくないこと、恥ずかしいことと教育されます。たしかに、一般的にはお金を他人に借りることは、他人に迷惑をかけ、場合によっては今まで築いてきた人間関係を崩壊させてしまうこともあります。ですから多くの人がよくないことと認識しています。
しかし、ビジネスにおいてはお金を借りて事業資金を潤沢にすることは大切なことであり、銀行はそのためのサービスを担っている会社なのです。
経営を勉強していない方は、お金を借りるということに関して、個人レベルの感覚とビジネスの感覚を混同してしまいます。だから、お金を借りることは良くないことで恥ずかしいことだと思ってしまいます。これは大きな間違いです。
銀行はお金を貸すことが仕事です。利息というレンタル料でお金を貸しているのです。レンタルDVDと同じです。レンタル料を払ってDVDをかります。さらにレンタルDVDを延滞するとレンタルショップは喜びます。それと同じで、銀行にとって利息を払ってお金をずっと借りてくれる会社は上客なのです。
だから私は堂々とお金を借ります。高飛車な表現をすると、”お金を借りてあげる“のです。
もちろん、メイン銀行だけに見積もりを取るのではなく、他行にも聞きます。いわゆる相見積もりです。
A銀行で「B銀行は、金利○%ですよ。もっと安くないと御行では借りませんよ。」
これをB銀行でもやります。
「A銀行は、金利○%ですよ。安い方から借りますから、頑張ってください。」
決して「お金を貸してください」という態度はとりません。こびへつらうことは一つもありません。我々はお客であり、お金を借りてあげるのですから。
どの銀行で借りてもお金は、お金です。